ベータアラニン。聞いたことはありますか??
筋トレしている人なら聞いたことがあるかもしれません。
また理系の人なら構造式は分かると思います。
めちゃくちゃどうでもいい話をすると、私が大学入試の時に受験委した東京理科大学の本番で出題された記憶があります。(どうでもよすぎてすいません。。。)
今回は筋トレやスポーツするときにおいて、ベータアラニンを摂取することでどのような効果が現れるのかを説明するとともに
私自身3週間摂取して感じたこと、今のところの状況、変化を共有したいと思います。
βアラニンの役割
一言でいうと、運動における持続性と筋肉の回復を助ける役割があります。
トレーニングなどの運動において持続性、反復回数の向上をもたらしたと論文等でも報告があり、パフォーマンス向上に強いエビデンスを持つサプリメントとして注目されています。
特に効果を発揮する運動軍として、30秒~10分の運動で有効とされていて、これは一般的な筋トレの筋肥大目的を狙った8~12repsの運動に最適だといえるでしょう!!
β-アラニンを理解しよう
ここまでの話だと、βアラニンが単体で有能なアミノ酸だと思われるかもしれませんが、実はβアラニン単体ではなく、必須アミノ酸のヒスチジンと結合したカルノシンという物質がこの効果を生み出しているのです。
ちなみに、このカルノシンのようなイミダゾール基(ヒスチジンの五員環部分)を含む2つのアミノ酸からなる物質をイミダジペプチドと言い、近年研究で運動パフォーマンスへの有用性が明らかになっています。
カルノシンについて
先ほども説明したように、このカルノシンが筋持久力や筋肉の回復を助ける役割があるのですが、これは様々な動物の骨格筋に含まれています。
例えば、渡り鳥の胸肉・まぐろやかつおなどの肉に多く含まれています。
すさまじい速度で長時間で泳ぐまぐろ・かつお、数千kmも不眠不休で飛ぶ渡り鳥が休みなく動き続けることができるのは、このカルノシンのおかげなんですね。すごい!!
なので、カルノシンは日常的に口にしている食用肉や魚などの骨格筋多く含まれているのです。
このような食材は筋トレをしている人ならば、毎日のように摂取しているはずです。
ではなぜ、わざわざカルノシンの構成要素であるβアラニンが必要なのでしょうか?
カルノシン合成の過程
結論から先に述べるとカルノシンは直接吸収されないため、その構成要素であるβアラニンを摂取した方が効率的であるということです。
上の図に示すように、カルノシンを摂取してもそのまま骨格筋に蓄えられることはなく、一旦肝臓で構成アミノ酸に分解する手間がかかってしまうんです。
その後骨格筋内でカルノシンが合成されるわけです。
なので、構成アミノ酸のβアラニンを摂取した方が筋内でのカルノシンの合成には効率が良いということになります。
ちなみにヒスチジンは必須アミノ酸であり、そこまで意識して摂取してなくても体内に十分存在しています。
cf:コラーゲンを摂取しても、肌にあまり意味がない(即効性がない)のと似ていますね。これも一旦アミノ酸に分解されるため、元のコラーゲンとは違う物質になってしまうんです。
カルノシンの役割
大まかにいうと前述のとおり、運動持久力の向上と回復力の向上なのですが
ここではもう少し詳しく説明したいと思います。
筋持久力が上がるとはどういうことか?
皆さんよく乳酸が貯まってる。。。なんて言葉を聞いたことがあると思います。
筋肉を動かすと、そのためのエネルギーを産出しようとして糖を分解してATPを生み出そうとします。
その際に副産物として筋肉中に乳酸が発生します。乳酸発生過程で生じる水素イオンによって筋肉中のPHの低下(アシドース)が起こり、筋収縮が妨げられます。
カルノシンはこのアシドーシスを防いでくれる作用があり、ゆえに筋持久力、回復力の向上につながっているというわけですね。
βアラニンの摂取
前述の説明では、いかにも即効性のありそうな物質のようにも見えるが実は1,2日で効果が出るものでもないんです。
一般的に1日あたり3.2~6.4gの範囲の用量を4~12週間摂取することで運動パフォーマンスの改善が確認されたと報告されています。
エルゴジェニックな効果(スポーツにおけるパフォーマンス向上)を得るためには、継続的にβ-アラニンを摂取する必要があります。
この点でいうとクレアチンと効果が似ていますね。ローディングしないといけないということです。
クレアチンについては以下の記事を参照してください!!
副作用
βアラニンは筋持久力回復に最適なアミノ酸だということはわかりました。
では摂取時に副作用などはないのでしょうか?
結論:あります。
これは私自身も経験したことですが、飲んだ5分後くらいから手足がピリピリしてきます。
正直かなり不快です。
どれくらい不快かというとワインを一時間で一本開けた時の翌朝くらい不快です。←知らんがな!!
というわけで、私的にこの副作用と戦っていく必要があります。
ネットによる情報では、細かく量を分けて摂取すると副作用は出ないなんて書いてありますが、これは個人差ですね。私はどんなに量を分けても少しばかりは副作用が出てしまいます。
しかし、トレーニング中ではそんな副作用は気になりません。
アドレナリンが出ているからでしょうか?
なのでワークアウトドリンクとして摂取するようにしています!それでも少しは不快ですが(笑)
体験談
実際にβアラニンを摂取して2週間が経ちました。
実感できる効果を述べると、筋トレ中に疲れにくくなったことです。
私は速筋が多いのか長時間のトレーニングができません。
例えば、デッドリフトを3セット行ったら、懸垂はもうできないなど。
しかしβアラニンを摂取し始めてから、明らかに疲労度が違うなと感じました。
今までよりも長い間筋トレができるようになった気がします。
さらに筋肉痛の治りも以前より早まった気がしています。
プラシーボ効果なのかもしれませんが、摂取し続けてもう少し様子を見ようと思います。
さすがにまだ二週間しか採ってないので、もう少し様子見は必要かと思いますが。。。
まとめ
今回は知られずとも高い効果を有していると話題のβアラニンについて解説しました。
仕組みはわかっていただけたでしょうか?
少しでも参考になれば幸いです。
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